先月のエッセイでは、今年の弊社スローガンであります [もっとお話しようヨ] をご紹介させていただきました。わたくしどもとして意識の持続性をもちたかったからです。また、このスローガンを少しでも具現化させていくために、接客勉強会を2月よりスタートさせました。われわはお客さまともっとお話をしていく、お客さま同士のお話の仲介役となる、スタッフ同士も、もっとお話しして理解を深めていこうという主旨のものです。このスローガンは、ほんの少しアングルを変えてみると、接客だと考えます。接客とは、お客さまと接すると書きます。そして、接客のベースとなるものは、[ホスピタリティ] です。ホスピタリティは [おもてなし] と訳されているようですが、[思いやり][心遣い][配慮][気配り][誠意][親切] 等々全ての意味合いが含まれているのがホスピタリティと思います。


とかく日本人は、他人との関係を無意識のうちに上下で判断しようとします。年はどちらが上か? 先輩か後輩か? 肩書きは?・・・・ 会話をしているときでもどちらが勝っているかなど、無意識のうちに判定しているようなところがある。お客は上の立場で店側を下と見てしまっているのもそのひとつでしょう。しかし考えてみますと、客側であろうが、店側であろうが、先輩であろうが後輩であろうが、社長であろうがバイトであろうが、本来上下関係はないはずです。同じ人間同士、本来イーブンの関係であるべきなのです。


例えば、タクシーに乗るとき、客は乗ってやるのではなく、「乗せていただく」。運転手は「乗っていただく」つまり、お互いにホスピタリティの精神が必要なのだと考えるのです。そこに接客スタンスのもとっこがあるのだと考えるのですが・・・・。われわれは [もっとお話しようヨ] というスローガンを掲げた以上、この大前提を踏まえて、接客のグレードを少しでも上げていくことができたらと考えます。全員で月1回は接客をテーマにした研究会を行っていきます。みなさま、どんどんご意見を下さい。どんどんお話ししてください。


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すみ光保

すみ光保(すみみつやす)

■1935年東京都生まれ。株式会社スミ代表取締役。1967年にライセンスNo.4第1期生プロボウラーとしてデビューする。ボウリングインストラクターライセンスはマスター。
主な著作は、子供とボウリング(ぎょうせい出版)、ボウリング(ぎょうせい出版)、VJボウリング(日本テレビ出版)、NBCJインストラクターマニュアル、ブランズウィック発行マニュアルなど多数。

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