エッセイなんぞと表現するのがおこがましいわたくしのこの拙い文章が、全公協のホームページにリンクされたという。しかも驚いたことに冒頭でわたくしを紹介して下さっている。更に驚いたことにその紹介文にこうあるのだ。


「すみ光保氏は大変有名な方で、軽妙な語り口で、参考になること盛りだくさん・・・・云々。」


まいったまいった。嬉しいうれしい。ありがとありがと。オレ有名なのか? 金子事務局長にこの場をお借りして心よりお礼を申し上げます。ってんでこれはスプラッシュだけの原稿ではなくなってきたってわけ。そこでだ、たまにはボウリングのことも書かなくちゃいけネーってんで、今月から何回か「ボウリングトレビ」といこうと思うのであります。ボウリング無駄知識だ。役には立たねーゾー・・・・。


スラングってのは俗語。例えば次の如し。ある時、韓国人ボウラーが仲間同士で[アシバラー、アシバラー]って投げてんのヨ。アシバラーって何のことだかわかんねーから聞いてみた。韓国野郎はビックリした顔して「オメー日本人のくせして何で日本語わかんねーのヨー」ときた。アシバラーって日本語知っている?日本人でも知ってんの2人ぐらいしかいないだろう。安武民祐プロとわたくしである。何のことはない。柔道の「足払い」のことヨ。一瞬のうちにピンが横に跳ねてピンデッキから姿を消すようなストライクのことを言う韓国では・・・・。何のことはない。スプラッシュのことなのよ・・・・。韓国の一部じゃねーと通用しねえッてようなのはまだスラングじゃねぇよ。これはいいってんでみんなが使いだしてはじめてボウリング用語として位置づけられるのよ。これはヤッさんのエピソード。つまり以前?今もか?韓国キチガイの安武民祐プロから聞いた話。みんなが使い出してはじめてボウリング用語として通用すんのヨ。みんな使っていて、いま使わなくなったのは死語。


例えば、
*リリー= ゆりの花のことで5−7−10。
*キングピン= 1番ピンをいう地域もあれば5番ピンを言うところもあり
*ウールワース= 5−7 or 5−10スプリット。安売りデパート、ウールワースですぐ手に入るのだ。
*グレーブヤード = スコアのでないレーン。墓地のことだ。


何年か前、ゴールデンボウルの番組造語で、4−5を[グッバイスプリット]ってのがありましたけど、流行るかどうかは別として、新しく造語して、USAにまで流行らせたら面白れーよネ。結局は流行らなかったよこれは。もっと昔の話し、多分昭和30年の終わり頃だった、わたくしはボウリングの仕事で札幌に行った。「ウギャーッ!大三元だーッ!」って投げている。みたら5−7−10のスプリットなのだ。5−7−10を大三元と称したのは麻雀好きの札幌のボウラーなのだ。いつしか日本全国で言うようになった。ケド、最近あまり耳にしない。つまりスラング含めて言葉ツーものは流行り廃れがあるんだね。長野じゃー[エレキボール]ってぇ言葉に出くわした。サンパーのことを言うそうな。まだまだ死語はいっぱいあるよ。語源たどると面白いヨ。だんだんとそんな無駄ばなしもしよう。トレビっうのは[三叉路]っう意味なそうな。道、間違えりゃムダっうもんだよ・・・・。


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すみ光保

すみ光保(すみみつやす)

■1935年東京都生まれ。株式会社スミ代表取締役。1967年にライセンスNo.4第1期生プロボウラーとしてデビューする。ボウリングインストラクターライセンスはマスター。
主な著作は、子供とボウリング(ぎょうせい出版)、ボウリング(ぎょうせい出版)、VJボウリング(日本テレビ出版)、NBCJインストラクターマニュアル、ブランズウィック発行マニュアルなど多数。

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