個人情報保護法てな、へんてこりんな法律が出来てからもう約5年。(平成15年5月23日に成立した個人情報保護関係法制)それなりの理由があってできたのだろうが、わたくしメ、個人的にはこの法律が大嫌いであります。人間同士のコミュニケーションのキッカケをスポイルし、それこそ人間らしさを失わせると思うのだがどうなのだろうか? 無論この法律によって救われる部分も多々あるのだろうが、わたくしとしては失うことの方が大きいと思うのだ。


 弊社で主催するセミナー(以前はブランズウイック主催)では、参加者名簿を作成し、それを必ず参加者全員に配布していたものです。セミナー終了後、名簿にある連絡先を頼りに情報交換を行ったり連絡を取り合い、知らなかった者同士が友人になる。そんなステキな関係が生まれる。ところがこの法律が生まれたばかりに、名簿が配布出来なくなった。他の人のブログへのコメント投稿も、責任を明確にしたいこともあり名を名のると、発行者がわたくしに配慮してイニシアルに変更したりしてくださる。この法律は必要があって生まれたのであろうが、人間関係の希薄促進に拍車をかけていることにつながっているのではないだろうか?


 老骨に鞭打ちPCをいじっているわたくしにとって、最高のPC機能にメールソフトがある。ある人のブログにコメントを投稿する。そこから発展して「会って話そうよ」と言うことになる。そのようにして生まれた「雑談会」なるオフ会のご紹介を昨年12月号で致しましたが、会うことになるまでに時間がかかること。


 さて、表題の『遊びをせんとや生まれけん』は、この1月に発見したブログタイトルであります。わがスーパーボウル高松のお客様のブログなのでご紹介しましょう。
http://cody.cocolog-nifty.com/weblog/
わがセンターに対します、厳しいが、暖かいクレームを過去3年弱の間約9本記して下さいました。今年に入ってからこのブログを発見し是非ともお会いしたいと思っていたのですが、お名前がわからなかった。ようやくハンドルネームがコーディさんとのことがわかりました。時間のかかること。“遊びをせんとや生まれけん様”とお呼びしようと思っていたところでした。しかし、“遊びをせんとや生まれけん”思想は、まったくわたくしと同じ思いのものでありまして、是非ともお話ししたいと思う者であります。アタシなんぞはひどいものでありまして、アタクシの人生スタンスを言葉に致しますと、「人生、たかがヒマつぶし」「人生なんて冗談ョ」てなことになるのであります。ふざけているのではありません、本当にそう思っているのであります。カッコよく言えばニヒリストなのです。いまどき流行らないけれど。カッコよくないか? だからこそ“このヒマ”を“冗談”を存分に生きるには、好きなことやる以外に無いのであります。それがわたくしにとっては役者だったし、ボウリングだったのかも知れません。段々に遺書めいてきたから止めよう。遺書なんて書く柄じゃーネー。


 さて、コーディさんのブログから次のようなご指摘をいただいておりました。下記が抜粋させていただいたご意見です。
 @30レーン、テンピンが残ると払ってしまう。
 Aダブル後のフレームでピンが降りてこない。
 Bエチケット無視客への注意をしてほしい。
 Cストライクチャレンジはラウンドワンのパクリだ。
 *すみ光保注:昭和39年発案のスミの企画でハタボウリングセンターでスタート。
 Dコーチが素っ気ない。
 Eヘッドピン無しでのセット何度かあり。
 F隣のレーンがガキだとイヤだ。
 Gファールの誤作動。
 Hマナー知らない隣客にいらいらさせられた。


 わたくしが特に重要視いたしますのはBDFHであります。スポーツってのは“ルールのあるアソビ”です。そのルールをお守りいただけないお方は来ていただきたくない。ルールを守らない人がボウリング愛好者を駆逐しているきらいがあるのです。そのルールを知らないお客様に伝える役割をセンター側がもつべきなのです。「ボウリングは悪くない。ボウリング場が悪い」のです。ボウリング場がこの業界をダメにするのです。上記ご指摘に対し、それぞれ担当者よりお返事致しましたが、ご意見有り難いことだと感謝いたしております。


お客様のクレームに対し、素早く対応し、納得いただければ、そのお客様の定着比率は90%近くになる・・・・みたいなデータがよくCS(顧客満足)ビジネス書などで紹介されています。コーディさんが当センターに定着くださるか否かは我々の対応次第でありますが、我々は誠心誠意CSとMOT(決定的瞬間)の精神で今後もやっていきたいと思いますので、どしどしお叱かりでも、クレームでも、ご提案でもいただきたいと存じます。残念ながら我々には体力がありませんので、お金が掛かることは出来にくい、ですが、気持ちではどこにも負けません。


 ネー人間結局は気持ち、ハートなのよ。今わたくしは高松の現場におります。コーディさんに出来たら是非お会いしたいと思うのですが、即会えないのは個人情報保護法と関係あるや否や?





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すみ光保

すみ光保(すみみつやす)

■1935年東京都生まれ。株式会社スミ代表取締役。1967年にライセンスNo.4第1期生プロボウラーとしてデビューする。ボウリングインストラクターライセンスはマスター。
主な著作は、子供とボウリング(ぎょうせい出版)、ボウリング(ぎょうせい出版)、VJボウリング(日本テレビ出版)、NBCJインストラクターマニュアル、ブランズウィック発行マニュアルなど多数。

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