待ちに待った弊社第3センターが決定いたしました。名古屋「本山ボウル」です。地下鉄東山線と名城線の本山駅の真上です。1フロアー18レーンの2フロアー。まず5階の18レーンを始めにオープンさせます。イヤー、ここまでくるのにお話しをいただいてから丸5年かかりました。株式会社服部本山ビルが本山ボウルをオープンさせたのは昭和44年で閉鎖したのが平成2年。18年間も放置されていたのでした。鷹揚なお金持ちもいらっしゃるんですね・・・・。


 昭和52年〜53年にかけてLTB指導でよく伺ったものでした。オーナーの服部社長とはその当時からの知り合いでした。それを覚えてくださっていたのです。名古屋の仲間、大澤知昌を通して打診があったのが5年前。ツメに5年もかかったのですが、嬉しかったですね。服部社長のことば「沢山の方々が貸してくれと言ってきました。私は首を縦に振りませんでした。大澤さんとすみさん以外に貸す気は全くありません」声をかけて下さったことに感謝と誇りを禁じ得ません。


 服部社長は90歳になられます。2〜3年前でしたでしょうか? 打ち合わせに本山に伺って5階の現場をチェックする時、服部社長は「すみさんエレベーター待つの面倒だから階段で行きましょう」と言われたと同時にタンタンタンとすごいスピードで階段を一気に駆け上がられたのです。88歳がですよ。こちとらぁ間質性肺炎という持病もちで、5階まで一気になんてぇ芸当はとっくに出来なくなっている。途中3回は息を整えるために休まなくてはならない。服部社長曰く「元気でいられるのは、これもボウリングのお陰なんですよ。だから早く再開させたかった。」服部社長には会員ナンバー1番の名誉資格で投げていただこうと思っています。


 18年間閉鎖させていたセンターであるということと、調査などのためでしょうか?天井が抜けていたり、ASがついていなかったり、マシンはダメ、荒れ放題でした。大半は服部社長の方で手を入れていただけるのですが、それでもかなりの設備投資が必要になります。ところがこちとらぁ資金が無い。そこでいろいろ考えました。システムはBrunswickアストロライン。手書き時代のまま。A2。ウッドレーン。初めて見た時は、古いというより懐かしさを覚えましたネ。直感的にこれを活かそう。むしろ昭和のイメージでいっちゃおう、と思ったのです。であるならアストロラインより、Brunswickクラウンのシングルマスクが良いと思い探しました。無い・・・・。手書き時代のスコアテーブルです。プロジェクター設備です。それら全てを活かすことにしました。広告の専門家には相談しますが、こんなキャッチフレーズはどうだろうか?キャッチフレーズってのはいってみればコンセプトだ。「あの懐かしい昭和の本山ボウルが帰ってきた』自動スコアか手書きかをお客様は選べる。しかも手書き希望者にはスコアラーサービスまである。というのはどうだろう? 手動式にしたいくらいなのだけれど・・・・。


 バー・コーナーがあります。飲食をボウラーズベンチにまでデリバリーサービスをしたいと思っています。懐かしきサービスボタンを活かします。飲んだり食べたりできるスポーツがボウリングなのにその特質を捨てているのが日本のボウリング場。それを復活させたい。お酒類も揃えたいと思っています。日本人には酒は悪みたいな捉え方があるけれど、問題は飲み方でしょう。ジェントルであれば、ボウラーズシップさえあれば、他人に迷惑をかけるなんてことは無いのであります。幸か不幸か駐車場が無い。地下鉄駅の真上であります。名古屋にピッタリのスポーツバーにしたいと思っています。ボウリングとドラゴンズとグランパスです。6つの大学に囲まれている。第1ターゲットは学生と普通は考えるでしょうけれど、むしろ我々が目指すのは団塊世代以上です。懐かしいと思って下さる方々が第1ターゲット。第2ターゲットが学生さんであり、現松坂屋ストアー(近々ピーコックになるかも)にお見えになる主婦中心のファミリーです。さて、第1ターゲットが団塊世代以上となると、この世代のテーマは「健康と友好」ということになり、そこにこそ焦点を当てていきたいし、アイデアが求められる。ボウピタルという造語を昔作ったままだった。つまりボウリングとホスピタルを合わせた新語だ。ボウリングが健康に具体的にどのように繋がっていくのか? 予防医学にボウリングがどのような役割を果たすのか? 理想的には会員お一人お一人の栄養(栄養士)と運動(ボウリング)と予防医学(専門医)の3視点から捉え直していくシステムを創れたら素敵だと考えているところです。本山ボウルはボウピタルにしたいのです。


 名古屋とはわたくし大きな縁がございまして、伯父が名古屋で、従兄がみんな名古屋なのです。専務樹里の母方の両親のお墓は全て名古屋にあり、毎年お墓参りに来ていたようです。鷲見(すみ)家はもともとは岐阜県と長野県の境目らしく、岐阜県郡上郡高鷲村大字大鷲に鷲見城があるらしい。長良川左岸の向鷲見山(むこうすみやま)にある鷲見氏の居城跡で、標高645mのところにあります。岐阜には今でも鷲見神社があり、毎年鷲見家の集いの案内がきていましたっけ? 1回も出たことはありません。人生最後、後期後高齢者というか、臨終間近高齢者というか、名古屋か高松か小郡か福岡かいずれかで過ごし終わるのもまた良いのかもと思っているところでございます。本山ボウルのオープンは7月12日土曜日。プレオープンを10日、11日を予定しております。是非お越し下さい。





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すみ光保

すみ光保(すみみつやす)

■1935年東京都生まれ。株式会社スミ代表取締役。1967年にライセンスNo.4第1期生プロボウラーとしてデビューする。ボウリングインストラクターライセンスはマスター。
主な著作は、子供とボウリング(ぎょうせい出版)、ボウリング(ぎょうせい出版)、VJボウリング(日本テレビ出版)、NBCJインストラクターマニュアル、ブランズウィック発行マニュアルなど多数。

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