昨年の10月号ボウリングマガジン誌(BM誌)に、インストラクター制度に対する批判めいたとされる、わたくしの文章が掲載された。触発されたとのことで、ご自分のブログにご意見を発表くださった、ハンドル名“らば~そうる”さんを通して知り合った有志が、今年の7月頃から集まって自称「雑談会」なるものをおこなっています。いわゆるオフ会と言うのか?
中心人物は今年のプロ合格者、吉田樹弐亜。これがいい。新人も新人ほやほやだ。その新人が中心となり超ベテラン連中を集め、しかもこれからの業界やプロのあり方をデスカスする、いままであり得なかったカタチであります。これがいい。集まっている方々がこれまたいい。 紹介いたしますと、海外航空会社の総支配人FSさん、そのご友人TSさん、大手総研のASさん、業界関係者だったIAさん、音楽家YYさん、そして吉田樹弐亜プロ、わたくしすみ光保の7名が現時点の常連。プロ資格保有者は2名。後はファンの方々。特にFSさん、Sさん、ASさんは知る人ぞ知るトップクラスのボウラーでもあります。音楽家YYさんも、本年プロテストを7ピン足りなかったという実力派。雑談会だからテーマなんてのはない。司会役もいない。勝手なことを話し合っているのだけれど、みんな大人なのか、話しに統一性がある。まとまりが自然と出来ているから凄い。例えばこんな風な話がでるのであります。
PBAとJPBAについて
1.今年のジャパンカップで採用されたトーナメント方式。日本のプロを勝たせたい
ために姑息な手段。恥ずかしい。
2.なぜ今年も韓国のプロがJPBAワッペンなのか? これまた恥ずかしい。
準会員だからとの言い分だろうが、それにしても韓国のプロなのだ。
3.4ヶ国のプロがいる以上、国歌吹奏は4ヶ国であるべきでは?
なぜならワールドチャンピオン大会と言っているのだから。
4.少なくもクリス・バーンズとパーカー・ボーンⅢはJPBAを疑問視していた。
5.日本人プロに勝たせたい狙いがありありだ。
6.PBA側は4ゲーム先取で勝ち上がりの方式を提案。
これだと70%が上位者が勝つとのデータあり。
7.4ゲーム先取を、時間的理由でJPBAは受け入れなかったという。
本当に時間の問題なのか?
8.PBAでシビアな予選を実施して勝って、日本へ7千マイル飛んできて、
2ゲームで7千マイルをまた帰るのか? という意見があったそうだ。
9.日本のシードシステムにも問題がある。(PBAプロ)その通りだろう。
10.PBAでは50何名かのシードで、毎年下位20名は切り捨てだとのこと?
11.PBAの最年長はウォルター・レイ・ウィリアムズJrの40何歳が最年長?
12.JPBAプロはオッサン、オバサンばかりな感じだ。何故か? シード制度か?
13.ファンに対する扱い方が、全くといっていいほど違う。
JPBAプロは傾向としてお高い。俺はプロ風だ。稼げもしていないのに。
14.PBA選手は労を惜しまずにファンにサービスをする。ファンの要望優先だ。
15.選手が興行を打っているから序列が出来るのだ。
16.そして、その序列で運営されているから鮮度が出ない。 先輩、後輩だ。
17.スポーツの素晴らしさは、序列が無いところにある。(ランキングは別)
18.10年経過しなければ代議員になれないルールは、その冴えたるものだ。
19.新人戦のタイトルを取ったのにシードに入れないタイトル軽視のJPBA。
20.ウォルター・レイ・ウィリアムズJrは09年までシ-ド権保持?
タイトルの価値だ。
21.プロ更新制にすべきではないか? プロとは言えないようなのがプロとはいかに?
22.現状、上手なアマチュアの勲章としてプロ制度があるかのようだ。
23.稼げないプロは止めるべきだ。
24.稼げないプロ団体はプロ組織ではない。
25.相手によって何故態度が大きく違うのか?
26.なぜ若手を大切にしようとしないのか? 先輩は若手相手に威張りちらしている。
プロインストラクターに関して
1.プロインストラクターとプロコーチの2部門だけでよい。
2.今の7部門制は全く機能していないし、廃止されるべきだ。
3.JPBAプロが韓国プロにも追い抜かれている要因のひとつに、コーチ制度の
不備がある。
4.プロインストラクターとは何か? が整理されていない現実がある。
5.投げる専門家と教える専門家とが明確になっていない。
6.タバコ、酒などの未成年監視含めたインストラクターの存在が、社会的認知を
強化する。
7.プロとは差で勝負が出きる人と定義づけたい。プロインストラクターに
その差があるか?
8.インストラクターとコーチの違いを明確にしたい。
9.インストラクター部門とトーナメント部門を、2つの独立した協会としてイメージ
してみてほしい。プロインストラクター協会が現状成り立つか? ノーだ。
10.プロインストラクターはセンター経営に直結するような制度を創るべき。
11.業界の底上げの重要なポイントにプロインストラクター制度がある。そこに業界が
気づいていない。
12.プロテスト受験生の中にはプロインストラクター希望者がいるのだ。なぜ独立して
位置づけられていないのか? つまり、2本柱になっていない現実がある。
プロインストラクターをJPBAが理解していないからである。
英国との交流
1.BTBA(英国テンピン協会)との交流試合を具体化しよう。
2.その実現にはスポンサーが必要か?
3.であるなら大使館にもっていくべきだろう。
4.Xスポンサーと話すのであればJBCとのコンタクトが必要だ。
5.であるのなら、KYプロとのコンタクトからだろう。
6.KYプロには連絡する。
ボウリング場経営について
1.ボウリング場経営も画一的すぎる。
2.クラブではなくサロンであってもいい。そんなセンターがほしい。
3.年齢制限があるボウリング場があってもいい。
4.経営に参画できる会員制度があってもいい。
5.ボウリング場はボウリングを投げる所・・・・がすでに既成概念である。
6.それを打ち破ったのがラウンドワンだ。しかし、現状限界が見える。
7.タイ国にはプライベートレーン制度がある。
この雑談ディスカスの後日、ASさんがシニアコンサルらしく、そのブログで次のような 整理をして下さった。以下ブログ「らば~そうる」10月24日付け号
改革、変革が起こる時には、明確な「志」をもったリーダーが賛同者を増やしながら、その実力(企画力や実行力)を地道に向上させていくプロセスがあります。本日、ボウリングの魅力を多くの方に知っていただこうという熱意ある方々と、深夜に至るまでお話をさせていただきました。現状では雑談の域を超えていません。しかし、この雑談が重要なのです。最初は誰もが関心のなかったことが、徐々に大きく影響力があることが認められると・・・・。この雑談が大きく成長することを切に願うと同時に、その場に参加している一人として、自分がその原動力の一部を担っているのだと思うと、ワクワクしてきます。雑談が煮詰まって参りましたら、以下のような議論を展開した上でドキュメントとして表現し、業界関係者へプレゼンを実施し、志をしっかりと伝えることが必要だと感じています。
1.改革・変革の対象範囲はボウリング業界なのか? JPBAなのか?
2.なぜ、改革・変革が必要なのか?
3.改革・変革のゴールは何か?
4.それは指標で表すと、どのような指標・指標値になるのか?
5.ゴールと現状のギャップはどうなのか?
6.ゴールへ向うための阻害要因は何か?
7.それは、どのような方法で克服すべきなのか?
8.問題は何か? 解決しなければならない問題(=課題)は何か?
9.問題の原因、根本原因は何か?
10.ゴール、あるいは課題解決のための施策は何か?
11.その施策を実行するための費用はどれくらいかかるのか?
12.その施策を実行すると何がどうよくなるのか?
正にそうですね、我々プロボウラーは上記のような論理性が欠如しています。無論わたくしを含めてです。我々は投げたり、教えたりすることに関してはプロですが、協会という組織運営や、経営に関しては素人集団なのです。もっと専門家の力を借りねばならない時がとっくに来ているのです。そうだ、もうすぐ新年だ。2008年は希望の年にしよう。皆様よいお年をお迎え下さい。
投稿者プロフィール
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1935年11月8日、東京都生まれ。1967年1月にライセンスNo.4の第1期生プロボウラーとしてデビューする。ボウリングインストラクターライセンスはマスター。プロボウリング協会創設メンバーでもあり、プロボウリング協会に貢献した人物。2014年4月逝去。株式会社スミ、初代代表取締役。
主な著作は、子供とボウリング(ぎょうせい出版)、ボウリング(ぎょうせい出版)、ボウリング(日本テレビ出版)、NBCJインストラクターマニュアル、ブランズウィック発行マニュアルなど多数。