あたしゃガキの頃から知ったかぶりをしていたんですね-。18歳頃だったでしょうか? ガルゲンフモール(Galgenhumor)っていう単語を何かの拍子で知ることになり、その言葉を気に入りました。独りよがりでです。 多分ドイツ語だと思います。 辞書によると(それすら思い出せないのですが)「引かれ者の小唄」ってあったような気がします。
「引かれ者の小唄」てェと、"鼻歌で誤魔化す強がりの弱虫"というようなイメージがあるのですが、わたくしはここにこそダンディズムの本質があるような気がしたのです。
"いいカッコシイ" したいわたくしはそこが気に入った。ガルゲンフモール がもつ本来の意味とかけ離れているのかも知れないけれど、ガルゲンフモール こそダンディズムの本質であると思う自分の解釈が気に入った。[独りよがり] ですからいまだに精査していない。この原稿を書くに当たっても調べもしていない。 "武士は食わねど高楊枝" 本当はハラが減っていてガクガクなのに、ぶっ倒れそうなのに、さも満腹の振りをし、装おって、楊枝を加えて堂々と歩く。これダンディズム。ガルゲンフモールだ。
もっと凄いのは、死刑囚が死刑台に引きつられていく時、「死にたくない、助けてくれ、どうか殺さないでくれー」って叫びたいのを押し殺して、ニヤリと笑いながら鼻歌を唄って、死刑台に登っていく・・・・ そんなイメージを持つのです。[独りよがり]
ボードレールが言っていたような気がするのだけれど、"たった1筋の皺の持つ意味の重要性" まさにシャレ者の精神だ。 これこそオシャレの精神ではないのだろうか? そんなダンディズムをこの言葉から感じてきました。 それが合っているのかどうかは知らないけれど、ガルゲンフモールって言葉はわたくしにとって大切な言葉となっていました。 オシャレの精神はダンディズムにつながり、ダンディズムとは"ガルゲンフモールの精神なり!" しかし、"やけくその駄洒落" っていう意味もあるらしい。 そうなってくるとダンディズムとは違ってきますネ。
「人生なんてのは、たかが冗談よ!」なんてうそぶいて、画家の友人を感心させたので、以来この台詞は大切にしているのであります。 これ正に "やけくその駄洒落" に等しいのでありまして、あるいはわたくしの言うダンディズムと通ずるのかも知れません。 つまりユーモアなのであります。
投稿者プロフィール
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1935年11月8日、東京都生まれ。1967年1月にライセンスNo.4の第1期生プロボウラーとしてデビューする。ボウリングインストラクターライセンスはマスター。プロボウリング協会創設メンバーでもあり、プロボウリング協会に貢献した人物。2014年4月逝去。株式会社スミ、初代代表取締役。
主な著作は、子供とボウリング(ぎょうせい出版)、ボウリング(ぎょうせい出版)、ボウリング(日本テレビ出版)、NBCJインストラクターマニュアル、ブランズウィック発行マニュアルなど多数。