6月3日に、河合明プロ[エビスグランドボウル支配人でプロ協会広報部長]の紹介で、中谷彰宏氏と初めて会い名刺交換をしました。 中谷氏は500冊前後の著作があるのではないだろうか? 46歳で人間ワザじゃない。 しかも俳優でもあるというマルチ人間だ。
名刺交換をしただけというのに、2日後に郵送で著作2冊を贈呈された。 即メールにてお礼状を差し上げた。 そのメールの最後に、次のようにわたくしは記した。 「・・・・お礼状をメールで出すヤツは常識のあるヤツではないと言われました。常識のないヤツ! と言われるのが、わたくしにとってはほめ言葉です。 失礼を・・・・云々。」 すぐに次のような返信がありました。「常識のないヤツ」が、ほめ言葉って素敵ですね。 これをご縁に・・・・云々。」 わたくしは正直、常識否定論者なのです。気をよくしたネ、素敵ですねって言われて。 気を良くしたついでに、威張りくさってわたくしの非常識振りをご披露しよう。
[1] わたくしは結婚否定論者。 故に結婚した。
[2] 結婚式は行わなかった。 麻雀をやった。 昭和32年だったか?
[3] 息子の結婚式出席を断った。結果的には拝まれて出席はしたが…。
[4] 娘の結婚式は欠席した。 以後娘はいまだに怒っていると思う。披露宴には呼ばれもしなかった。
[5] 23年前2番目の女房が病気で死んだとき、お葬式は行わなかった。戒名も付けないと言い張り、鷲見家の墓があるお寺と喧嘩をした。
[6] それから23年間、お墓には2度掃除に行ったきりである。 息子に任せている。
[7] ある後輩の結婚式の祝電に「この美しき売春契約に乾杯」と打ったら、それ以来、そいつからの連絡はない。
[8] 約70年間の間に出席した結婚式は息子のときと、あと1回のみ。
[9] 葬儀への出席も粕谷三郎と親友の2回。 プラス断れない数回のみ。
[10] 親戚とのつき合いはなし。友達としてつき合うのみ。
このようなことを、わたくしは自慢したくてお話ししているのであります・・・・? 非常識と非難される例はまだまだ沢山あるのですが止めましょう。でも威張りたいから言います。
[11] 業界をはじめ過去賀詞交換会には1回も出席していない。もう案内
状は来なくなって久しい。
[12] 社員から仲人の依頼を何度もされたが、決して受けていない。
[13] 電話をもらうのは大好きだが、電話をするのは大嫌いで、必要なとき以外にはしない。
[14] 13は縁起が悪いというので、次男の誕生日を13日の金曜日にわざとした。
[15] 神や仏は信じない。従って祈らない。
[16] 死は無と考える。従って死は(理屈上)怖くない。
あたしゃ死んで鷲見家の墓なんぞにゃ入りたくないネ。散骨がいいと思っている。ったって、死はオレとは無関係なのだから、どんな葬式出されようが、どんなコトされようが、全くわたくしとは関わりのないことであります。ただ、いまの気持ちとしては、散骨だ。葬式は行わない。親しい人たちで1杯酌み交わしながら、楽しくすごしてもらいたいネ。
こうやって記していると、少し自分がみえてきた。6歳で父親を失い、母はわれわれ兄弟を食わせるのに必死で、子供なんぞに構えない。 中学1年のとき母は再婚、第3反抗期にあったわたくしは、母にも捨てられたと思いこみ、必然的にわたくしは一人孤独になっていく。 他人と距離を置いた。 俳優だった伯父を慕って俳優の道に入っていく。 大勢の前で話したりするのはトレーニングを受けたが、一人ぼっちで生きてきたと思いこんでいたわたくしは、他人と同化するのがいまだに苦手である。 台本があればできるが、いきなり人の前で挨拶などをさせられるのは大嫌いだ。 この歳になって、いまだにそこから抜け出せないでいるのは、わたくしの傲慢さと自信のなさのなせるところなのかも知れない。
さて、わたくしの常識の無さはどこからきているのか? 演劇の世界に身を置いていた、3歳から27歳の間の体験がそうさせたのだろうか? 60年安保、サルトル、ジャン・コクトーなどとの出会い。 1番でかい影響を受けたのはサルトルであったのかも知れない。「存在は本質に先行する」というものの見方、そのスタンス。 サルトルとボーボワールの関係、眩しかった。 ジャン・コクトーからは自由、快楽、アンガージェ(サルトルの姿勢だ)を。 何よりもコクトーの世界に惚れ込んだ。 いまだに抜けられないでいるのです。 一人であるという寂しさ。 それでいて自由な環境。 演劇では飯が食えないってことで、アテレコやテレビの仕事で小遣い稼ぎをした。 スタジオとスタジオを飛び跳ねる途中に東京ボウリングセンターがあった。 日本テレビのすぐ近くだ。 そんなことがキッカケかも、ボウリングにのめり込んでいった。 これはいま振り返ってみれば、常識の無さの要因なだろう。 わたくしはわたくしの常識の無さを誇りに思い、これ見よがしに威張っているのであります。 ここがわたくしの困ったところなのです。
しかし考えてみれば、そもそもエンターテイメントの世界は本来非常識の世界だ。 スポーツはエンターテイメントであり、非常識でなくちゃ面白くない。 ボウリング業界が面白くないのはここに最大の要因があるのかも知れない?
投稿者プロフィール
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1935年11月8日、東京都生まれ。1967年1月にライセンスNo.4の第1期生プロボウラーとしてデビューする。ボウリングインストラクターライセンスはマスター。プロボウリング協会創設メンバーでもあり、プロボウリング協会に貢献した人物。2014年4月逝去。株式会社スミ、初代代表取締役。
主な著作は、子供とボウリング(ぎょうせい出版)、ボウリング(ぎょうせい出版)、ボウリング(日本テレビ出版)、NBCJインストラクターマニュアル、ブランズウィック発行マニュアルなど多数。