本日はまだ11月2日です。毎月20日締切りのこの原稿を書くには早いけれど、時間もあるし12月号の原稿を今から書き始めようと思う。  

本日11月2日は何を隠そうわたくしの誕生日なのです。
しかしわたくしの誕生日は何故か年2回ありまして、11月2日の他に11月8日も誕生日で、戸籍上は8日になっています。  
母親から聞いた話によると、2日は本当に生まれた日とのこと。
2日に生まれて役所に届けたところ、何故か役所の手違いで8日にされてしまったらしい。
以後わたくしの誕生日のお祝いは常に2日にしてくれていました。
お祝いといったって二十歳まででしたね。

77歳にもなって今更誕生日でもないのですが、ただひとつ物心つく昔から母親の手により食卓に並ぶのがその年の食べ納めでありま家族の大好物松茸。
松茸のソテー、フライ、土瓶蒸し、松茸ご飯、その他松茸づくし。
いまや超高級食材の松茸はここ何年も思い切りいただけないのですが、家人に今夜の夕食は松茸フライだけはつくってほしいと贅沢を言っています。果たして食卓に現れるか乞うご期待だ。  

わたくしは縁起を担がない方なのですが、母親は7という数字を毛嫌いしていました。
昭和17年7月、わたくしが数え年7歳のときに父親が37歳で他界。
なんてのがその根拠にあったみたいです。
というわけでわたくしは本日で77歳になり母からみれば縁起の悪い歳なのでしょう。

わたくしも親の影響でいままで7という数字が嫌いでして、本などを読んで途中しおりを挟むときそのページが7の付くページですと、もう1ページ先に進んでからにしていました。今はそんなバカげたことからは脱却していますが。  

一昨日まで体調を崩し約10日間ほど寝込んでいたのですが、何とか持ち直して現場に顔を出せるようになりました。  昨年も暮れに寝込み、そろそろ終わりかと思ったのですが1年間保ちました。
少なくともあと1年間スタッフの顔を見ていたいし、みな様のリーグ風景も見ていたいし、巨人が負けるのをTVで喜びたい。
残念ながら今年は巨人が勝ってしまったけれど、来年こそはヤツをやっつけたい。
そのためにあと1年何とか楽しませとほしいと願っているのですが、こればかりはどうなるかわからない。  

池下から本山の現場に通っているのですが、地下鉄本山駅から1番出口までエスカレーターを使用した後の登り階段が28段。下りが9段。地下から5階本山ボウルまでエレベーターの中で息があがってフウフウハァハァいうしまつ。
知らない人から大丈夫ですかと声をかけられたりする毎日です。困ったもんだ。  

遺言なんてそんな大それたものは全く無いのですが、この先あまり長くはないと思っていますので死んだ後の希望だけをちょっと述べておきたい。  まず絶対にお葬式は行わない。 
鷲見家のお墓が恵比寿にありますが入れてほしくない。入りたくない。
戒名などもってのほか。焼き場で焼いたら散骨、あるいは焼き場に引き取ってもらいたい。
ジャズでも流してお祝いをしてくれる分には嬉しいけれど。
お客さまにはこの会報でお知らせとお礼を述べてもらえればそれで良い。

さて、もうすぐ今年も終わるのですね。もし息がありましたらやりたいことは山ほどあるんです。
1年間かけて作成してきた「LTBプラス」はタイアップ先の用品販売会社に裏切られまして、自力で行う気力が失せてしまいました。
奨太にはまだインストラクションをやらせたくない。
とにかくトーナメントで勝つこと、特にPBAで勝つことを第1優先事項にしてほしいと思っています。
LTBプラスを1番わかっているのは鷲見樹里加なのですが、本人がやる気があるかが問題。  

現在取り組んでいるのが「インストラクション接客」という概念です。
ボウリング場の接客というのは基本は同じでも他のサービス業の接客とは違う。
わが業界ではスチュワーデスとかその道の専門家、レストラン関係、ホテルなどから講師を要請して長い間接客の勉強会を行ってきましたが
“ボウリング場にはボウリング場としての独自の接客がある”
筈なのに、業界はそこに全く目を向けてこなかった。
ボウリング場独自の接客こそが「インストラクション接客」なのです。
インストラクションと接客をどのように融合させていくかが「インストラクション接客」だと思っています。まだ体系化されていませんのでそこを具体的に創り上げていきたいと思って着手したところです。

要請をお受けして過去10ヶ所ほど接客セミナーを担当致しましたが。
全てのお客さま、ボウラーは上達したいと望んでおいでです。インストラクション接客は、わが人生最後の仕事になるでしょう。  
わたくしはほめられたり自慢したりするところは全くないのですが、ただひとつ威張れるのは人材登用の成功でしょう。
自ら面接して入社してもらった人材にまず間違いがない。こればかりは自分でも驚きです。
本山&小郡のスタッフは概して素敵でしょう? 
全員を面接したわけではないのですが、わたくしが直接面接し採用させていただいたスタッフは誇れるべきメンバーばかりです。佐藤純子・北村恭子・川添奨太、コツがあるわけではありません。

ただわたくしは気がついてみるとお喋りな人ばかりを採用しているようです。
面接する側よりされる側の方がお喋り、そんな人に惹かれる。
お喋りが情熱に裏打ちされていることが伝わってくることに気づかされるのです。
佐藤純子は新潟からわざわざ品川駅まで面接にきてくれました。純子は人見知りでお喋りではなかったけれど。  

11月4日現場に行きました。
今日は奨太チャレンジということでスタート前に一言挨拶をしろと北村恭子に言われ、挨拶はしたくない方なのですが軽い気持ちで引き受けました。  
いやービックリしたというか驚いたというか奨太チャレンジというより「すみ光保喜寿のお祝い大会」にすり替わっている。
自分の誕生日を人に言ったことないのですが、2日に今日はオレの誕生日となんかの拍子にいってしまったのが運のつきだったのか。
わたくしの全く知らないところでわが最高のスタッフがたった2日間でセッティングしてくれたのでしょうか。
照れくさかったけれどスタッフの気持ちが嬉しかった。
そうして何よりもこの大会にフルレーンになるほど参加してくださいましたお客さまに深謝、深謝、深謝です。
お客さまは応援交えて77名だったそうです。
こりゃ縁起がいいや。  
ところで2日の夕食は松茸は出ませんでした。

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投稿者プロフィール

すみ光保
すみ光保
1935年11月8日、東京都生まれ。1967年1月にライセンスNo.4の第1期生プロボウラーとしてデビューする。ボウリングインストラクターライセンスはマスター。プロボウリング協会創設メンバーでもあり、プロボウリング協会に貢献した人物。2014年4月逝去。株式会社スミ、初代代表取締役。

主な著作は、子供とボウリング(ぎょうせい出版)、ボウリング(ぎょうせい出版)、ボウリング(日本テレビ出版)、NBCJインストラクターマニュアル、ブランズウィック発行マニュアルなど多数。