「あなたって本当に本当におめでたい人ねェ」といつも家人から言われています。
本にというところが常にフォルテッシモで強調されているということは、たぶん本当なのしょう。
わたくしはおめでたいお方なのです。  

みなさま新年明けましておめでとうございます。  

さて、先月「またまた奨太がすごい」という原稿を書きましたが、奨太はそのあとすぐ全日本を再度制覇しました。
2年連続の三冠王も手にしたことになります。
全日本は予想はしていたものの、それにしても驚きです。
奨太の初めての本も発刊されました。
おめたいことです。ことしもこのおめでたさを続けていってほしいね。  

この駄文の先月号が㈱スミのHPに掲載された直後、わたくしが尊敬する女子Kプロら電話があり、そこそこの長話をしました。

話のテーマは今月の表題「欠点指摘主義かの脱却」です。  
ほとんどのインストラクター&コーチは相手の欠点に目が向いて、その欠点を指摘、修正することのみに関心がいってしまっているようです。  
これはコーチやインストラクターのみではなくボウラー本人も、自分の良いところ、まり長所に目がいかないでご自分の欠点ばかりにとらわれている傾向があります。
その証拠に紙に自分の長所と欠点を箇条書きに書いていくと、欠点は数多く出るのですが長所は欠点の5分の1程度にしかならない。
それどころか長所はありません。と言われる方がたくさんおられるのです。  

むろん悪い点を修正することは必要なことなのですが、技術向上のためにはそれ以上自分の良い点をより伸ばすことが重要なのです。  
弱いところを強くすることも大切なのですが、強いところをより強くする。
つまり、自分の良いところ、強いところをより意識することは極めて重要なことであるのです。

これは何もボウリングにおける投球技術だけの問題ではなく、あらゆるところで言えると思のです。
例えば販売促進においても、弱い時間帯をなんとかしようとするのもむろん重要なのでしょうが、強い時間帯をより強くすることの方が販促の近道になることが多いのです。
部下育成にしても、部下の欠点ばかりに目が行き長所を見ようとしない、どころか気づかないリーダーが多くいる。
これはリーダー失格と思うのです。
どうですか 我が本山ウルと、小郡のスタッフの素晴らしいこと・・・

さて、Kプロと初めて会ったのが大昔の博多でのインストラクタークリニックでした。
その時彼女の質問の多さに驚いたものでした。
わたくしが彼女を尊敬する理由は大きく点ありまして、ひとつは彼女が何歳かは知りませんが(本当は知っていますが)
いい年でいまだに絶え間なくタイトルを狙いにいっているということです。
そのために何度もアメリカにわたりPBAコーチに指導を受けたり貪欲にご自分のボウリングを追及する姿に凄いといつも感心させられるのです。  
差別は徐々になくなりつつはあるようですが、根強く残っている差別に年齢差別があますね。
日本でも早くこうした年齢差別をなくさないといけないですね。最近つくづくそれを感じるのです。  
それともう一つはほとんどの人が長いものに巻かれているのに彼女は妥協しない。我が道を行くのです。
ですからたぶんプロ仲間から孤立し、嫌われているのではないかと思ます。
その点わたくしと同類です。  

Kの電話は主に川添奨太の練習法についてでした。
奨太は1万点をマークするまでは練習をやめないとか、1000プラスを目標に練習をするとかの話です。  
1万点と言えば200点平均で50ゲーム必要ですし、1000プラスでは220アベでやはり50ゲームとなります。
ただひたすらに点を叩くというところに練習のテーマおくということです。
何故ならスコアを出すことが選手としての目的なのですから。  
普通こんな練習をするボウラーはあまりいませんね。
ほとんどの方の練習テーマは自分の欠点の修正に目が行ってしまいがちなものです。

われわれインストラクターはボウラーとともに欠点指摘主義から脱却しなければならいのです。    

今年4月頃、川添奨太をデモンストレーターで「LTBプラス」のセミナーを開催す予定を立てております。
その時そんな話や、そのやり方などをお伝えできればと考えてります。
興味のある方はぜひともご参加いただきたいと思います。  
きっとすみ光保最後のインストラクターセミナーになると思います。

投稿者プロフィール

すみ光保
すみ光保
1935年11月8日、東京都生まれ。1967年1月にライセンスNo.4の第1期生プロボウラーとしてデビューする。ボウリングインストラクターライセンスはマスター。プロボウリング協会創設メンバーでもあり、プロボウリング協会に貢献した人物。2014年4月逝去。株式会社スミ、初代代表取締役。

主な著作は、子供とボウリング(ぎょうせい出版)、ボウリング(ぎょうせい出版)、ボウリング(日本テレビ出版)、NBCJインストラクターマニュアル、ブランズウィック発行マニュアルなど多数。

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