プロって何か?

それがわからないまま、昭和41年井本正忠と秋元泉、そして石川雅章協力のもと、
プロ協会設立の準備に入った。
われわれには実力がまだなくプロアマの差がどちらかというと見えにくかった当時、
(今でも見えにくい)わたくしはプロと名乗るのが恥ずかしくて困りながらの活動だった。
(今でも困っている)

しかし当時PBA選手会長であり、PBAチャーターメンバーのバズ・ファジオに会い、PBA設立当時の話を聞いたり、バズに励まされたこともあり、設立に前進させられていった。
昭和41年、JBCアマチュア規定第32条がルールに付加されたのがプロ設立へとわれわれを動かす大きな原動力だった。
なれない手で一生懸命に秋元と二人で「日本プロボウラーズ協会設立趣意書」を作成した。そのコピーが今でも残っているが、今読み返すと恥ずかしい限りだ。
しかしそれが大きなきっかけでプロ協会は設立されたのだ。  

身近な辞書でプロとは「職業的・専門的・専門的職業に従事する人・本職の人」などとあるが舌っ足らずで納得できない。

プロって何か? わたくしには難しすぎていまだに解らない。

特に今やボーダレス時代、全ての境界線が曖昧になっている時代だ。
プロアマの境界線然り。
オトコとオンナの境界線然り。その他諸々。  

IOCの元キラニン会長以降プロとアマの境目はますます曖昧になってきている。またプロ団体によりその扱いが大きく違っている。例えばサッカーなどのプロはいつでもアマに復帰できるし、またすぐプロの戻れる。プロアマ交流試合は日常的に行われているし、
わたくしに言わせれば1番時代の先端をいっていると思うがどうだろう。  

インターネットをみると下記のような解説があった。 【プロフェッショナル(professional)、略して「プロ」。玄人(くろうと)とも言う。プロには以下の意味が含まれる。  
ある分野について、専門的知識・技術を有していること、あるいは専門家のこと。
プロフェッショナルスポーツなど何かの専門分野か、広範囲の人々によって行われる分野において、それを職業としている人。趣味としている人であるアマチュアに対する語。
プロとアマチュアの境界は、ジャンルによって異なる。 そのことに対して厳しい姿勢で臨み、かつ、第三者がそれを認める行為を実行している人。

●スポーツにおけるプロ
1 野球 2 ゴルフ 3 テニス 4 サッカー 5 バスケットボール 6 卓球 7 ボクシング 8 レスリング 9 プロレス 10 キックボクシング 11 総合格闘技 12 フィギュアスケート 13 スノーボード 14 自転車競技(ロードレース) 15 モータースポーツ
スミ注→(何故ボウリングのプロが抜けているか?それだけ認知されていない証拠か)←
スポーツにおけるプロ。  

スポーツの場ではスポーツ活動それ自体が職業かつスポーツ活動を観客に見せ報酬を受け取っている者を指す。 スミ注→(われわれは観客に見せて報酬を受け取っていると言えるのだろうか?)←  この場合の対義語はアマチュア(アマ)で、彼らは職業としないまたは報酬を受け取っていない者である。  

柔道・水泳などオリンピックで金メダルをとる選手であっても、一般企業や実業団に所属して給料を受け取っているため、プロではない。選手がスポーツで活躍して会社の広告塔になることを想定し、会社は給料を払うが、選手はスポーツ活動の公演で収入を得ているわけではない点で異なる。

指導員を職業にしている場合は、自身がスポーツを行って収入を得ているわけではないため、指導員としてはプロであるが、選手としてのプロではない。スミ注→(当社社員の川添奨太はどうなのか?(株)スミとして給料を払っている。トーナメントでの賞金は 100%本人)    

例えばテニス指導員を職業にして生計を維持している人物は、プロテニスインストラクターではあっても、プロテニスプレーヤーではない。プロが存在するスポーツか否かは、プロ選手(プレイヤー)の有無で決まる。

例えば水泳指導員や柔道指導員を職業として生計を維持している人は日本にいるが、だからといってプロ水泳やプロ柔道があるとは言わない。 スミ注→(ここがわれわれの組織では曖昧どころかぐちゃぐちゃになっている。悲しいね。わかっていないね。)←  日本でプロが存在するスポーツは極少数である。

日本でプロとして成立しているスポーツが、世界的に必ずしも人気があるわけではない。相撲や野球は日本でプロとして成立しているが、世界的にみると競技人口が少なくマイナースポーツである。
女性でもなれるプロとなると、さらに少なくなる。いくつかの競技団体では「プロ」と「アマ」に明確な分断が見られる。】  

以上わかったようなわからないような文章だが、 「指導員としてはプロであるが、選手としてのプロではない」と言うところはJPBAとしては正に注意すべきところであり、改革が求められるところだ。

いままさにごっちゃまぜの状態が続いているのだから。その理由は理事連中の間にインストラクターに対する認識があまりに希薄だからだ。希薄というよりわかっていない。
これは理事だけに限らない。プレイヤー全体がインストラクターやコーチを理解していないところに起因しているのだ。

われわれJPBAプロの弱さの要因のひとつがここにある。他のスポーツと違い、教わらなくても誰でもすぐできちゃうところにその元ッこの原因があるのかも知れない。

再三いっているのだが、インストラクターとトーナメントとは別の組織にすべきだ。頭は同じで良いから、組織的には別組織であるべきと思うのだが。企業でいえば分社化だ。  

さらに、トーナメントプロというのは“勝つことに限りなくチャレンジする者”である。勝つために技を磨き、努力し、チャレンジする者であるとわたくしは思うのだがどうだろうか。  

しかるにJPBAは勝てないということで韓国、PBA選手を閉め出している。その言い訳はスポンサーが降りてしまうからと言うのだが、なんともお粗末というより情けない限りだ。時代錯誤もいいところだ。  

さて、プロフェッショナルボウラーとは何かを、心得みたいにして思いつくままに挙げてた。

プロフェッショナルボウラーの心得  
①「プロとしての裏付けのもとでフアンを満足、感動させる」こと。(これがわれわれの目的である)  
②勝つことは目標ではあっても、目的ではない。(ここをはき違えることが多いことに注意したい)  
③プロとは「差で勝負ができる者」(差がないプロが多すぎる)  
④われわれの差は「投球技術の差」「コーチング技術の差」「インストラクション能力の差」であるが、これ全て「フアンの満足」につながる。
⑤われわれは常に「フアンのためにある」  
⑥いついかなる時も「フアンには嫌な顔をしない」  
⑦「サインや写真は気分よく」(嫌な顔をしているPリーガーがいると聞いたが?)  
⑧「フアンに対し笑顔での挨拶を忘れない」  
⑨「技術が下の相手にはとみに優しく接するべきだ」  
⑩「自信を持って、謙虚に」(プロということで威張るヤツが多いのが悲しい)  
⑪「エチケット無視、ルール違反には優しく」(同時投球などに怒っているプロがいる)  
⑫「フアンを最後まで見送る」  
⑬「レーンコンディションには絶対にクレームをつけない」  
⑭「プロはその動員力で価値が決まる」  
⑮「自分のことより、フアンのことを」  
⑯「プロは常に徹底的にチャレンジする」ファンと自分と仲間のために。
⑰「プロは勝つことに限りなくチャレンジする者だ」
⑱「プロは勝つために技を磨き、努力し、チャレンジする者だ」  
⑲「プロだから偉くなったのではない。それは単なる資格だ」  

  プロとは何か? キミの定義を聞かせてほしい。

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投稿者プロフィール

すみ光保
すみ光保
1935年11月8日、東京都生まれ。1967年1月にライセンスNo.4の第1期生プロボウラーとしてデビューする。ボウリングインストラクターライセンスはマスター。プロボウリング協会創設メンバーでもあり、プロボウリング協会に貢献した人物。2014年4月逝去。株式会社スミ、初代代表取締役。

主な著作は、子供とボウリング(ぎょうせい出版)、ボウリング(ぎょうせい出版)、ボウリング(日本テレビ出版)、NBCJインストラクターマニュアル、ブランズウィック発行マニュアルなど多数。