JPBAの存在目的、つまりJPBAは何のためにあるのだろうか?
これを明確に意識している理事がどのぐらいいるのか?
わたくしはこう考えています。  

JPBAは 
①正会員のための存在であるべき 
②ボウリング場のための存在であるべき 
③何よりもフアンのための存在であるべき。

この3ッを中心にしてプロ協会はあるべきと思うのですがどうだろうか?  

①正会員のためになっているのだろうか?   
現在ボウリング場の数は約900センターなのに、従って支配人の数も同数なのに、プロボウラーは1200人以上? 食えもしないプロを何故また増やし続けるのだろうか? 
会費稼ぎ? 何のために? 希望者がいるから? 
問題はいったんライセンスを得ると会費を支払っている限り死ぬまでプロボウラーということ。わたくしなぞは約40年以上も投げていない。それでもプロボウラーなのだ。
恥ずかしいったらありゃしない。恥ずかしいトーナメントプロがごまんといる。
現役引退制度が必要と思うのだが。

②JPBAはボウリング場のためになっているのだろうか?   
日本人は肩書き大好きだから、トーナメントプロでもインストラクタープロでもライセンスだけは持っていようとするのかも知れない。プロというライセンスを持っているだけの、肩書きだけのヤツのなんて多いことか。そんなヤツに限って威張っている。   
支部はボウリング場&フアンと直接交流し底上げさせていく目的がある。
にもかかわらず本部を下敷きに運営している支部がほとんどのような気がするがいかがなものか。支部から本部を変えていかねばならないのだ。なぜなら支部こそフアン、センターそして正会員と1番密接に関われるはずなのだから。  

③フアンのためになっているのだろうか?   
あるブログに次のような主旨の発言があった。「久しぶりにプロトーナメントを見に行った。観客席は胸に大きな造花を付けた来賓だか年寄りだかに占められて座れない。
空いたと思うまもなく次のシフトの選手に席を独占され、入場料を払って入ったわれわれはそっちのけにされている。もう2度と見に行きたくないネ」このフアン無視が現実だ。
フアンのためにという視点がまるでない。ここに1番の問題があろう。  

④スポーツの最大の魅力・・それは序列無しの世界   
とかく序列をつくりたがる日本人だが、本来序列が無いというところがスポーツの素敵なところであるはずだ。しかしながらわがJPBAにおける序列の激しさはスポーツの世界で1番だ。ランキングのことをいっているのではない。 

例えば封建的な古くさい先輩後輩。先輩後輩なんて日常でのほんの少しのマナーの問題だ。それ以外何の意味も持たないのに、JPBAの世界では何期生かどうかが大きな意味を持っている。日本では他のスポーツでも多かれ少なかれ同様の傾向があるけれど、我が世界が1番ひどい。ボウリングは“もっとも新しいこれからのスポーツ”でなければいけないのに1番意識が遅れているのが現状ではないか。 
プロテスト会場に行ってみてごらん、先輩が威張り散らしているから。何故私語禁止なのか? 何故アドバイス禁止なのか?何故ボディーアクション禁止なのか?何故応援がいけないのか?
わからないことだらけだ。トーナメントではボール検量は後輩にやらせる。
飲み会につきあわないと村八分。古くさい個人のセンスを後輩に押しつける。
協会のユニホーム規制や、頭髪などの規制もそうだ。わたくしは創設記念トーナメントをサングラスで投げたけれど、きっと今は規制されるのではないだろうか。
ピート・ウエーバーはカッコ良かった。ジーンズで投げた保倉はカッコ良かった。
しかし禁止にされたっけ。  

⑤新人は何故理事になれないのか  
規約では10年経たないと理事になれない規定がある。
これもわからない以上にひどい規定だ。正会員であるならば新人であろうが同等の権利を有しなければならないと思うのだが。経験の差ではなく考え方や、意識の差が重要だ。
約5年ほど前、JPBAの特に人事に問題ありとして城南支部中心で協会改革運動がスタートした。そのとき中心になっていたのが城南支部事務局長河合明、和田幸二郎、中山律子、工藤恵美子、わたくし。
そこに染谷景一郎、山本孝治、などが加わり「プロ協会を考える会」なるものを設立、活動を開始した。時間をおいて鏑木恒雄、藤村重定も参加。  

山本とわたくしが中心となり、この活動の協力を得るために正会員に直接会ったり電話などで同意のサインを集めた。当時約1000名の正会員中、結果500名を越える賛同者を得ることに成功。その後おこなわれた代議員総会に於いて、考える会から立候補した中山、河合、染谷、山本、藤村、鏑木が当選。和田は会長になった中山の推薦枠で理事になった。わたくしは立候補しなかった。なぜならば、いつも野党を本領としていたかったから。
権力をつくる側には極力組みしたくない。だから以来アドバイザー以外役をもたない。
考える会で策定した当時のマニフェストをそのうち機会があったらご紹介したい。
その新政権発足時に「考える会」を支えてくれた500名以上の方々にお礼と報告、それに絶えず連絡を取るべきとアドバイザーの立場で主張したのだが、賛同者は染谷だけだった。あとの当選理事は何故かむしろ反対であった。われわれはその成果で報いるのだ、というのが言い分だが、その成果があるのだろうか?いまだにその反対理由がわからないし成果も見えない。

さて、現政権は鏑木・山本がLBO問題で抜け、藤村が落選、河合が辞任したが、後のメンバーはそのときのままである。そして現状はどうなのか?  わたくしはむしろ前記したように前の時代より悪くなっているとしか見えない。
アドバイザーとしてのわたくしもクビになり、今や外野でぼそぼそ言うしかないので、今月はいままで言ってきたことを前出に続き外野でぼそぼそ言うことにする。  

⑥日本プロボウリング協会という間違った名称
“プロボウリング”とは一体どんなボウリングなのか?是非協会に教えて貰いたい。
プロフェッショナルボウラーズアソシエーションならわかるのだけれど。
1967年発足当時「日本プロボウラーズ連盟」と「日本ボウリング場協会」とで「日本プロボウリング協会」を設立していた。そのときこの英文における文法上の間違いに気づき修正しておけば良かったのだけれど経営者の協会が組織の一員だったため無理だった。その後何度となくわたくしは修正を提案してきているのだが、いまだにプロボウリングだ。  
⑦トーナメントプロとインストラクタープロ
現在おこなわれているプロテストはトーナメントプロテストである。オレはトーナメントなんて出ない。現場で仕事するにあたりワッペンがあった方が説得力があるから受験するのだ。という人が意外と多い。
つまりインストラクター志向なのである。トーナメントとインストラクターの2本柱での運営と言っている協会なのに何故テストはトーナメントだけなのか?教える技術と投げる技術とは似て非なるものであるはずなのにそこらあたりが全くおわかりになっていない。というよりインストラクターに関心を持っている理事がほとんどいないという現実がある。支部然り。     
⑧LTBインストラクターとプロコーチ   
現在プロ協会には初心者のためのLTBインストラクターはいても、プロコーチは存在しない。体協の指導者講習は現場にとってきわめて重要だが、韓国に追い抜かれPBAに追いつけないトーナメントの現状に全く目を向けない。それどころか外国人選手を追い出す決定をしている。大切なことはもっと強くなることなのに。
そのためのひとつにコーチの役割があるのだが、インストラクター部会含めて協会はそこに目を向けようとしていない。
そればかりか2級、1級、C級、B級、A級、ティーチング、IST、マスターなどという訳のわからないインストラクタークラスをつくって混がらがせているのが現状だ。    
プロテストに合格すると、合格者全員にC級インストラクター受講を義務づけさせる。
その理由を協会はプロとして最低限のボウリング知識を身につけさせるためといっている。しかしその内容はそれとは全く違うものであり、そのためのプログラムに全くなっていない。 ここにインストラクターを理解していない協会の現実がある。
スケートやゴルフのようにインストラクター協会を別につくるべきと叫んでいるのだけれどね。  
⑨機構上の問題点
正会員が1200名以上になろうとしている組織運営を2ヶ月に1回の理事会で運営しようとしていること自体に無理があるのではないか?    
いまボウリング場の数は約900。なのにプロの数は1200名以上。何のために増やし続けているのだろうか?会費稼ぎなのか?支配人の数よりプロの方が倍以上いるのだ。メシが食っていけるわけがない。
もっとも日本のプロゴルファーは4500名という。
常任理事制度があるのだからそれを活用した方がよほど運営がスムーズになるのではないか。 事業部があるけれど何の事業を行っているのかが見えない。
グッズ類を製作販売しているはずなのにトーナメント会場などでお目にかかれないのは何故か。社団法人だから? アウトソーシングすれば良いではないか。
いずれにせよ現協会は組織経営ができていない。だいたいプレイヤーは経営者ではない。そんなプレイヤーが理事になって協会を経営しようというところに無理がある。無論プレイヤーだって経営の才覚を持っている人はいるだろうが。  

⑩永久に保持できるプロライセンス   
わたくしは俗に1期生と言われているチャーターメンバーだ。昭和44年以降投げていない。自分がプロボウラーであると言うこと自体恥ずかしい。だからインストラクターと言っている。1度ライセンスを取得すると会費を払っていれば永久にプロボウラーなのだ。例え腕が落ちようが。だからバカにされるのだ。ライセンスを明確に区分すべきではないか。  

⑪139回理事会決議、外国選手の追い出し   
オレ達おまえ達に勝てないからトーナメントに参加させない。という時代に逆行する決議だ。韓国にやられ、PBAに追いつけない。賞金を外国人にもっていかれたくない。ならば追い出しちゃってオレ達だけでやろう。この国際化時代に何とお粗末な決定なのだろうか。
スポンサーの意向との言い訳があるようだが。古い体質の相撲の世界だって横綱は外国人。 . 米国の女子プロゴルフ界では賞金を韓国に持って行かれるのが気にくわないということで、50いくつあったスポンサーが30いくつかに激減したというニュースに接した。
他国の選手をやっつけるところに快感を見いだしているアメリカ人にとってさもありなんとは思うのだが、そしてその気持ちはわからなくもないが。しかしである、なら人数制限をすべきと思うのだが。この国際化時代、他のスポーツで外国人が入っていないスポーツは皆無だ。JPBAは特別枠として国際試合を設定するというが、わたくしから言わせるとごまかしだ。これじゃーいつまで経ってもKPBAやPBAには追いつけわけがない。  

⑫ジャパンカップで気にくわなかったこと   
韓国の選手や、ジェファーソンたちが何故JPBAのワッペンを付けて投げているのだろうか?ある理事に聞いたら準会員だからときた。
JPBAの準会員以前に自国のプロ協会選手だ。韓国の選手はKPBAのワッペン、米国の選手はPBAのワッペンであるべきではないか。朝鮮半島植民地時代、朝鮮のマラソン選手を日本人としてオリンピックに出場させた横暴な軍国主義時代を思ってしまう。   また、国歌吹奏はなぜ米国と日本のみなのか? 参加選手の国歌にも敬意を何故払わないのだろうか?   

⑬川添奨太の賞金問題にみる無責任さ   
ホームページで公表していながら奨太が2連続テレビでパーフェクトを達成した後に、取り消しとはお粗末きわまりない。実行委員長がお詫びのコメントを発表したが、取りあえづ云々とのことだった。とりあえずならばそのあと正式なお詫びがあるかと思えばそれもない。とりあえずのまま終わらせている。
問題はジャパンオープン主催者であるプロ協会だ。何の謝罪も無し。   
無責任にもほどがある。協会はまず本人川添奨太に謝るべきであったのではないか。  

⑭再度言いたい。誰のためのJPBAなのか
会費を払っている正会員のために協会は存在し、何よりもフアンのために存在しなければならないと考えるがどうか。そしてボウリング場のために。顧客を開発し維持していくために。 前出のブログ繰り返す。「入場料払って会場に入れば、観客席はでかい花を胸に付けたお偉いさんだかにしめられていて、彼らがいなくなると次シフトの選手が威張り顔で座っている。われわれ有料入場者はいつもカヤの外だ。
もう見に行きたくなんかないよ」これなんか当たっていませんか? 

協会にフアンのためという視点が無いのだ。 品のない、また無責任な2チャンネルでもJPBA批判はたくさんある。ある程度当たっているとみるがどうだろうか。   

どなたかわたくしと一緒に今後のJPBAの新しい組織のあり方を考えて下さる方はおりませんか?

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投稿者プロフィール

すみ光保
すみ光保
1935年11月8日、東京都生まれ。1967年1月にライセンスNo.4の第1期生プロボウラーとしてデビューする。ボウリングインストラクターライセンスはマスター。プロボウリング協会創設メンバーでもあり、プロボウリング協会に貢献した人物。2014年4月逝去。株式会社スミ、初代代表取締役。

主な著作は、子供とボウリング(ぎょうせい出版)、ボウリング(ぎょうせい出版)、ボウリング(日本テレビ出版)、NBCJインストラクターマニュアル、ブランズウィック発行マニュアルなど多数。